三池監督の作品は、「十三人の刺客」、「ヤッターマン」
と鑑賞して、独特のユーモアが好印象だったので、
今回の「一命」もとっても楽しみにしていました。
この作品の大きなテーマである「切腹」ですが、
ウワサにたがわぬリアルさ!!
瑛太・・!! すごいよ、アンタ!!
この作品、一番の見せ場であります。
思わず、目を背けたくなる程の痛々しさは、
「127時間」を彷彿とさせます・・
話の内容は、予告を観た限りでは、
サスペンスな所もありかと思われましたが、
実は意外とシンプルな設定。
まあ、時代劇ってそういうもんですかな。
彼がなぜ、切腹に至ったかのあらすじが、
この作品の半分を占めています。
幸せな家庭を築いた、瑛太演じる求女と、その妻、美穂を満島ひかりが。
そして、彼女の実父をウワサの海老蔵が演じています。
それにしても、年齢的には殆ど同世代の海老蔵が、
父親って無理がないのか??と思ったけど。
かれの持つ貫禄で押し切っていましたね・・
後半は、彼の見せ場デス。
確かに、今の日本の俳優における中堅層で、
彼のような迫力を出せる役者がいるか? と考えたら
まあ、確かに見当たりませんねえ・・・
「ラストサムライ」の謙さんを彷彿とさせる、眼力!!!
彼は、こういう役が良く似合います。
はっきりいって、いつもより
あの姿の方が、違和感ないくらい・・
そして、見せ場の立ち回りも、
さすが!としか言いようがない
迫力と安定感で、
観るものをくぎ付けにします。
ラストの描き方が
個人的にはスッキリとはいかなかったのが心残りですが、
三池監督の力量を、あらためて実感した力作でした!!