幕のリア

戦艦ポチョムキンの幕のリアのレビュー・感想・評価

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)
4.4
蛆のたかる肉。
日本で捕虜になってる奴だってもうちょいマシなモン食ってるぜ。
国内では革命の火が灯り始めてる。
人はパンのみに生きるにあらず。
スープを拒否した水兵達の反乱。
腐った肉は身体だけでなく精神や思想をも蝕む。

オデッサと言えば、ガンダム一年戦争において地球連峰軍が反撃を開始した重要な拠点。
当然この映画に端を発したシナリオだろう。
その地が黒海に面したウクライナ南部の港湾都市と今更知る。

造反を起こしたポチョムキンクルーはオデッサに上陸し、市民の歓迎を受ける。
群衆、群衆、群衆。
爆発する世論に遂に帝政ロシアの銃火が爆ぜる。
かのオデッサの階段シークエンス。
スライディングするアンディ・ガルシアは出てこない。
容赦無い暴力に言葉を失い、「ストライキ」に続く鑑賞で緊張が走る。
ポチョムキン号は覚悟を決め洋上へ。

兄弟、同士と言えるよな仲間が職場にいた。
確かにいた。
明朝の会社への足取りは決して軽く無い。

2019劇場鑑賞4本目
幕のリア

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