マチャアキ

ティファニーで朝食をのマチャアキのレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
3.7
今さらながら、この作品をとやかくいうつもりはなかったのですが、たまたま耳にしたムーン・リバーを聞いて、そういえば「ティファニーで朝食を」を名作として今なお語り継がれるのはこの曲、この声に大きく起因するものだと感じたので漏れビュー。
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moon river
声の音域が狭いオードリー・ヘップバーン氏のためにヘンリー・マンシーニ氏がオリジナルで作り上げたもの。そして劇中、アパートでギターを弾きながら歌うのはもちろんオードリー・ヘップバーン氏だが、そこには間違いなくホリーが居た。彼女は都会の生活に憧れるキュートな女性。ヘップバーン氏が役を超え、ホリー・ゴライトリーに生りきったことで、自然とホリーに共感し、聞き惚れてしまったのだろうと。作られたのものを歌わされているのではなく、彼女の何気なくつい口に出して歌ってしまったような繊細な歌声は、子供の頃から馴染んだ子守唄のようでもありとても現実味がある。
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あまロスといわれて久しいが、薬師丸ひろ子氏が鈴鹿ひろ美役で出演していたのを覚えているだろうか。子供も泣いて震える強烈な音痴の大女優さん役でした。彼女は自分が音痴にもかかわらず「潮騒のメモリー」を🎙歌うと宣言する。あまりの音痴に小泉今日子氏扮する天野春子が歌の🎹レッスンを買って出て、側では古田新太氏演ずる荒巻なんとかさんが慌てふためくといったところ。音痴は治ったのかどうなのかは最後のステージで明かされ、見事な歌声を北三陸の方々に披露してました。ギリのギリまで、春子たちの様子から窺えたのは音痴は治ってないなと。とすると、なぜ最後に素晴らしい歌声を披露することができたのかという疑問が残る。彼女は女優、それも大のつく本物の女優という役柄。そう、女優として歌い演じたのだと勝手な解釈をして、ボクの中で気持ちよく着地させている。
。。ということを感じさせてくれた、彼女や他のキャストの演技力に唯々感心するばかり。
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ちょいと脱線したが、オードリー・ヘップバーン氏は音痴ではありませんが、ホリーに生りきって歌い上げたことで、歌声を通してホリーの人となりを感じとり共感し得たのではないかと思わずにはいられない。この歌の内容も、今はまだ夢半ばだけど、きっとこの先、明るい兆しがあるさ。ってな感じだからすべてがマッチングした名作というに相応しい作品だと、ここ一つを挙げても、う〜ん納得である。約60年前にこの感性。アゴ外れそう。アガアガ🥴
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