鍋レモン

マーキュリー・ライジングの鍋レモンのレビュー・感想・評価

マーキュリー・ライジング(1998年製作の映画)
4.0
⚪概要とあらすじ
ブルース・ウィリス主演のサスペンス・アクション。

偶然国家の極秘コードを解読し、命を狙われる少年と、彼を護るFBI捜査官の逃亡劇を描く。精神に障害を持つ少年サイモンはある日偶然、国家の極秘コード“マーキュリー”を解読してしまう。事実を知った国家安全保障局は、彼の家を奇襲し両親を殺害。難を逃れたサイモンを見つけたのは、落ち目のFBI捜査官アートだった。彼を護りながら逃亡を余儀なくされた彼は、事件の背後に大きな陰謀を嗅ぎ取るが…。

⚪キャッチコピーとセリフ
“少年は 知り過ぎてしまった”

「相棒」

⚪感想
サスペンスアクション作品。

この年代の圧倒的良作。90年代はアクションやサスペンスの良作が多いと思うし個人的に雰囲気が好きすぎるのもある。
キャスト、シナリオ、色味が良い。

少し落ちぶれた大人の元に現れる、命の危険にある子供、そして赤の他人であるがそれを守るために奔走する大人っていう構図が好き。
内容は違えど『レオン』『セイフ』と似た安心感。

サイモンは自閉症なんだけど演じている男の子の演技力が高すぎる。行動や目線が特に。
自然すぎて本当に自閉症の子を使っているんじゃないのかっていうくらい。

サイモンのような能力はギフテッドみたいな感じかな。
角に道に詳しく、刺激に過度に敏感、いつも斜め上を見ている、同じ行動を繰り返す、パズルや迷路が得意、パズルは裏返しで。

全然関係ないんだけどレオの家がオシャレだった。トカゲのネオンライト可愛すぎ。

野沢那智さんによるブルース・ウィリスの吹き替えは安定感がある。ちょっと文句を言う感じが好き。

アレック・ボールドウィンは圧倒的に悪役顔。見ているだけでイライラしてくるような。『ザ・ワイルド』での役も好きだった。

そこそこの人数死ぬ。割と死ぬ。

ステイシーみたいな脇役好き。
すぐサイモンがステイシーと手を繋いでたから優しい人なのが伝わってくる。
トミーとその家族も好き。

『ダンサーインザダーク』のジェフ役の人が少し出演していた。

暗号が解かれてしまったからいきなり殺そうはあまりにも突飛な考えだけど全体的に纏まっていて面白かった。




⚪以下ネタバレ



伏線というか一つ一つの演出が細かい。
病院でサイモンを探しているシーンでピーターは通り過ぎるけど意味深にカメラが動いて、その後にアートが来ると窓に反射したサイモンがいたり。
レオが手紙を書いた時にもう一つの方をゴミにサラッと捨てているのを映したり。

サイモンの両親が素敵だったから即殺しが悲しすぎた。
家に帰ってきて暖かい飲み物を飲んでパズルをするルーティンがいいなぁ。

最後のサイモンがアートを抱きしめるシーン感動する。個人的にはアートがサイモンのメモに友達と書いたからアートが「アートは友達」とか言うのかと思ったらただ抱きしめるだったからより良かった。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
FBIシカゴ支局のアート・ジェフリーズ特別捜査官は潜入捜査のベテランである。自ら潜入していた過激な民兵の一味が銀行にて人質立てこもり事件を起こした際、アートの警告を無視してFBIが強行突入をした結果、銃撃戦が起こったためメンバーの一員だった少年が射殺される。アートは怒りから強行突入を命令した上司のハートリーを殴ってしまい、罰としてポジションを外され、一般事件の捜査に配置換えされる。

所轄警察署の要請で、アートは無理心中事件に臨場する。だが、アートは無理心中ではなく「何者かによる殺人事件」と断定。殺された夫婦の息子で、押入れから発見された自閉症児のサイモンを入院させ、所轄署に保護を命じた。しかし、アートが病院を訪れると、警察官は引き上げていた。異変を察知したアートはサイモンを連れて病院を出ようとするが、医師に扮した暗殺要員ピーターが二人を追いかけてくる。

銃撃戦の末に病院から脱出したアートとサイモンは、パズルの本を開く。そのパズルは、NSAのニコラス・クドロー率いる開発チームが作り出した暗号システム「マーキュリー」であり、本来なら誰も解くことのできないものだった。それを最終チェックとして、クドローの部下レオとディーンが無断で一般雑誌に掲載したところ、サイモンが解読してしまっていた。解読されたということは暗号システム開発プロジェクトの失敗を意味するため、出世を目指すクドローはそれを隠蔽しようとし、サイモンはクドロー配下の暗殺要員から命を狙われていたのだった。

アートは同僚のトミーに協力を依頼して、サイモンを連れて彼の自宅に戻る。サイモンは自宅の電話からレオとディーンの元に電話をかけ、二人はアートにマーキュリーを用いた伝言を残す。アートはサイモンが解読したマーキュリーからディーンとの接触場所に向かい、彼からクドローの策謀を伝えられる。しかし、そこにピーターが現れディーンを射殺する。アートは街で出会ったステイシーにサイモンの保護を頼み、トミーに証人保護プログラムをサイモンに適用して安全を確保するように依頼する。一方、レオは恋人のエミリーの協力を得てクドローを上院監視委員会に告発しようとするが、告発文を作成した直後にピーターに射殺される。

エミリーから告発文の写真を受け取ったアートはクドローの元に乗り込み、「告発文と引き換えにサイモンがマーキュリーを解読したことを公表しろ」と取引を持ちかける。クドローはアートとトミーの通話を盗聴して居場所を突き止め、FBIのハートリー主任を言いくるめてアートを逮捕しようと目論む。ハートリーはクドローに協力しようとするが、トミーから告発文の写真を受け取り、サイモンを保護しようとする。

ステイシーはサイモンを連れてヘリコプターに乗り込もうとするが、そこに担当官を名乗るクドローが現れてサイモンを連れて行く。クドローがヘリコプターに乗り込もうとしたところにFBIの捜査官たちが現れ、ピーターと銃撃戦になる。操縦士に扮していたアートがサイモンを取り戻そうとしてクドローと揉み合いになるが無事に取り戻し、ピーターはヘリコプターの風圧で割れたガラス窓の破片を浴びて重傷を負う。クドローはサイモンを奪い返そうとするが、アートに撃たれてビルの屋上から転落する。

事件の解決後、アートはサイモンにプレゼントを渡すために施設を訪れるが、「きっと、サイモンは自分のことを覚えてはいない」として面会を避けようとするが、職員の勧めでサイモンと面会する。サイモンはアートが訪れたことを喜び、彼と抱き合う。

⚪鑑賞
午後のロードショーで鑑賞。
鍋レモン

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