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ブルーバレンタインのmiuのレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
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もし僕が君を傷つけたなら、それは愛しているから。一番近くであなたの可能性を信じていたよ。信じて、嘘はつかない、他には誰もいらない。君と僕、2人きり、あなたと私だなんて甘い歌詞。盲目の時間は風化して溶けてしまう。
恋は薄まって、でも愛はまだ残っているよ。会うことはないと思うけど。
愛が暴走させるなんて、いつまでも恋なんて無理なの。子どものために傷つけ合う親を見せたくないのは、みんなのためでもあるし、傷つけられたから、そう思うよね。
抱きしめられる感触も前とは変わってしまって、体が強張ってしまう。あんなに心臓の音を聞いて泣きそうだったのに、今は何も感じない。そのことがどうしようもなく悲しい。片方の愛情は壊れて、求める。あんなに光っていたのに。でもその記憶は無くならないよ、大丈夫。
最後、去る背中を見ることはなかった。永遠なんて信じない、けれど永遠だって信じたい。花火みたいに美しく儚く呆気なく弾けても、ぼんやり鮮やかに思い出せる。愛を続ける強さってすごい力なんだな。もうこの声は届かないってわかっているよ。下手くそな歌ももう聞けないんだね。
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