ゆみゆみ

ブルーバレンタインのゆみゆみのレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
3.9
苦しかった…観るのが。

【あらすじ】
ペンキ屋のディーン(ライアン・ゴズリング)と看護師のシンディー(ミッシェル・ウイリアムズ)夫婦の、出会いから結婚までと5年後の結婚生活を交互に並行して観せる。

このリアリティ。苦しいわ。
未婚の人が観ると、結婚するのが怖くなるかもしれない。

女というもの、男というものがよく描かれているなぁと思った。
気持ちがどんどん離れていくシンディーに対して、ずっとシンディーを愛し続けているディーンの粗暴さ、切なさ。

朝から飲んで、ようやく仕事に行っても飲みながらペンキを塗ってるディーン。仕事さえこなせてたらいいと考えるディーンと、真面目に(かっこよく)働いて欲しいシンディーと、この間には決して埋まらない溝がある。決定打じゃないかなと思う。
いくら子煩悩で優しくても、仕事が出来ない男に魅力を感じないのは、女の、生き物としての本能だと思う。

主題はこの結婚生活だけど、出会いから結婚までの幸せが溢れてこぼれる二人を間に挟み観せていくことで、現在の二人の微妙な関係が切なくて切なくて…。

一度離れた気持ちはそうは戻らない。それは男女の関係じゃなくても同じ。だからこそ離れないように互いが繋ぎ止めておくよう努力しないといけない…と言いたいが、夫婦となれば愛し合う以外にやらねばならない事(生活)が多くを占めて、付き合っていた時のように結婚に向けて進む以外何もいらないというわけにはいかない。

ディーンとシンディーにも娘がおり、親があり、仕事があり、関係は複雑になっていく。

誰が絶対的に悪いと言えないのが夫婦関係。なんか切ないばかりの作品だった。
ゆみゆみ

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