Hideko

ブルーバレンタインのHidekoのレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
4.5
原題: Blue Valentine

男女の愛の始まりと終わり。ラストは胸が詰まります。

結婚とは努力と忍耐と許しの連続で、それが継続出来なくなった時に悲しくも破綻してしまう。本作を観て感じるのですが、子どもの為に破綻した結婚生活を続ける夫婦も多くいる中ディーンとシンディは娘のフランキーの為もあれども、自分たちの愛の為に純粋に努力したと。この結末を迎えてしまったことは悲しいけれど致し方なかったと。

幸せだった時代と複雑な関係になってしまった現在のシーンが交互に出てくる手法が観る者に直視し難い現実を訴えかけてきます。

ディーン寄りだった私は辛かったですが今後の彼の人生の幸福を願う気持ちで一杯になりました。もちろんシンディとフランキーも。

ハッピーエンディングではないこのような作品、結構好きです。現実的で、深く感情移入できるからです。「感情移入」は人によっては心にダメージを負ってしまうことがあるので注意が必要だそうです。私の場合はそれによって滞っていた負の感情が浄化されるのを感じます。

最後に…本作のタイトル。バレンタインデーのシーンは一切ありませんが ”Blue Valentine” 作品の一部だと思います。
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