島豆腐lover

自転車泥棒の島豆腐loverのレビュー・感想・評価

自転車泥棒(1948年製作の映画)
4.0
貧困にあえぐイタリア市民たち。

自転車がないと仕事を首になる主人公。お父さんとして、探さないわけにはいかない。息子と一緒に街中を駆け巡る。

警察、市場、集会場、レストラン、アパートなど。どこへ行っても軽くあしらわる。
「知らないよ」「俺には関係ない」「書類は受理した」「忙しいんだ」

敗戦国ゆえの貧しさか、皆が必死。他人に構う余裕がない感じ。これがセリフや街並みや衣服からもひしひし感じる。

やけになった父親が入ったレストラン。食事を食べて元気を出そうと踏ん張る。このときのレストランの楽団員の顔がよい。陽気だけどどこか疲れ切ったようなあの顔、まるで父親の心象そのもの。
息子のまっすぐな瞳と彼の目に映る父親の姿。事件のあと、お互いに辛い思いしたのは間違いない。

市民として戦争を体験した人々の読むと、貧困のつらさについて語る記述が多く、子供ながらに貧乏って辛いだなと思わされた。
そんな戦争体験者が語る貧乏の恐ろしさ、その一端を体験できる作品。

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