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テスのaoiのレビュー・感想・評価

テス(1979年製作の映画)
3.5
靄掛かった画面で全編がまるで絵画。
フランス人形みたいなテスの衣装がとっても可愛い。イングランドだけど。

貧しさと美しさに振り回され、運命に翻弄された中世イングランドの没落貴族テスの人生。
男たちが身勝手すぎて、みんな胸糞悪い。
ヨーロッパに限らず、日本でも吉原から大奥まで同じような悲劇が起きてたわけで、21世紀でも、不倫やパワハラで人生を狂わされてる人がいるのだから、人間の業は深い。

初対面の女にいきなり苺を咥えさせようとするシーンにはゾッとさせられた。
頑なに断っておきながらも、結局は無垢に口を開けてしまうテスの姿から、彼女の運命を予感させられる。

終盤、反撃の狼煙が上がったあたりからはもう目が離せなかった。振り回され続け、悟ろうとした彼女の運命への反発。
ラスト、遺跡の間から昇ってくる朝日が、苦悩からの解放のようでとっても美しかった。

# 130/2018