牛丼狂

雄呂血の牛丼狂のレビュー・感想・評価

雄呂血(1925年製作の映画)
1.0
1925年公開。
サイレント・チャンバラ映画。
弁士付きで鑑賞。

これほどまでに昔の映画だと評価の基準が難しいものだが、筋違いかもしれないが、あくまで現在の視点から評価する。
まず弁士付きで鑑賞したのが一番の間違いであろう。
耐えないナレーションで、もはや紙芝居を見せられている感覚になる。
また、アテレコしているのだが、それがまた安っぽいこと。
では弁士がなければ見られたかというとそうでもない。
仕方ないことなのだが、チャンバラシーンが長過ぎる。
アクションはストーリーを止める性質があるが、それゆえに脚本自体がまったく面白く感じられないのだ。
せめてもの救いとして、16コマでの撮影ゆえに早回しの映像となっているところだろうが、これがまた悪く働くこと。
アクションシーンではいいのだが、そのほかでの心情表現においては弊害にしかなっていない。
チャップリンのようなコミカルさの演出としては最大に生きるこれは、後処理の段階で生まれたもので、当時意図したものではないので作品の演出として受け取るかは微妙なところであるが、あくまで現在にどのような形で残っているかという観点での評価を徹底した。
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