Risa

リトル・ブッダのRisaのレビュー・感想・評価

リトル・ブッダ(1993年製作の映画)
2.5
仏教の世界観は描ききるのは難しいのね。現代のシアトルと仏陀の時代と、ブータンの寺の3つを交互に描いていくから 世界観が開きにくいのかな。

仏教らしく、俯瞰させる為に交互にしてるとは思うんですが、せっかくのベルトルッチ、、世界にどっぷり浸らせてほしいという期待から 外されて、物足りず。。

話は輪廻転生について。
全くもって信じてなくても、何と無くそれを否定的しなくても良いのかも、と運ぶ様は 流石はベルトルッチなのかな〜とは思います。

白人の子供が選ばれてる部分に関しては 否定的ではないです。
宗教について知識が無い私ですが、お寺が主体の保育園にかよっていたので形程度は知ってます。
まだ園児の時、お釈迦様の劇をした時に イタリアと日本のハーフで、金髪ぱっつんイケメンボーイが仏陀の役を演じました。その子に この子がそっくりなんです。笑
ハスの花の上に立つ金髪の彼は 日本人が演じるよりも遥かに神々しく、あまりにも美しかったんです。そんな理由で 白人に違和感無しです♡

ちなみに、その時の私は お釈迦様をお導きをする年老いた僧の役。つまり おじいちゃんの役。まさかの私だけ実の性別と異なる男性役をする事になり、私は 自分の中で 幼いながら理不尽さに 殻を破って 老僧を演じた記憶が、、

その時の お釈迦様の衣装は腰巻のみだったか、もしくは ハスの上では 裸だった気が、、笑

極端と極端を、知った上で 悟りとはその中道にあると知るシッダールタ。
今までの自分の様な 極端な人を見て 笑えるようになる訳ですね。心のゆとりが見えます。
無情とは何なのか、どうせ皆んな死ぬんだからと 言いますが、余程 生死に執着してないと 響かないような安っぽい説明のみ。
刹那の説明もありません。

そしてやっぱり無情を思うと輪廻転生って便利に作ったもんだと思う。。
輪廻転生してようが 常に変わり行くもの 、そう思うと魂なんて、あってないようなものになってしまう。。生まれ変わりを見つけるなんて 心の拠り所を見つけたい執着に見えてしまう行動をしてるから 嫌なんだろうな。。
間違えると今の自分さえ見失いかねない。

シアトルの家が素敵で、窓の配置や ライトが洒落てます。
物はしばらくは置きたくなくて と言いつつ キッチンに 程よく雑多に置かれてる花瓶やらもまた良い。
引っ越してきたすぐ と言うと 全く違いますが『ラストタンゴインパリ』の部屋も思い出します。この完璧な雑多加減、雰囲気主義であるベルトルッチのセンス、好きなんですよね。汚くっても 全然嫌じゃ無い。『ドリーマーズ』も、『孤独な天使たち』も、然り。
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