バナバナ

コーチ・カーターのバナバナのレビュー・感想・評価

コーチ・カーター(2005年製作の映画)
4.0
治安の悪いリッチモンドの町でスポーツ店を経営しているカーターは、学生時代は母校リッチモンド校のバスケ部で優秀な成績を残した選手だったので、母校のチームのコーチを頼まれる。

バスケ部の生徒一人一人と目標を書いた契約書を交わしたカーターは、それを守らない選手には容赦なく腕立て伏せやダッシュ1000回などの罰則を科す。
カーターのお陰で実力が付き、リーグを勝ち進んでいくチーム。
部員達もバスケットで自信がついたのは良いが、負けた相手校に対して尊大になってくると、その態度もカーターは戒める。
そしてカーターは、授業に出ないなど成績が悪い部員たちに練習中止を命じ、図書館で勉強する様に促す。
これに、地元校が強くなって喜んでいた地元民や委員会が反発し、カーターの店の窓が壊されたり、カーターを辞めさせ様とする動きが出てくるのだった…。

しかしカーターの真の目的は、このリッチモンド校を卒業できるのは全生徒の50%、また男子の80%が刑務所に入るという環境を変えたかったのだ。
せめてバスケ部を卒業する部員達には大学に進学してもらいたい。
生徒たちも、これまでは親などを見て自分達の将来を悲観し、今だけ楽しければよいと思っていたのだが、
カーターのお陰で自分達には刑務所に行く以外の未来もあるのだと、希望を持つことが出来たのだった。

カーターがとにかく規律を守らせるのに、腕立て伏せやダッシュを1000回レベルでやらせるのだが、今だと下手したら故障の原因になってしまうだろうが、
こういう環境の悪い地区だと、まず規律という形から入らないとそりゃ無理だよねと思った。
どんな時も体罰ではなく、この罰則で部員たちに厳しく接し、まず自分を自分で律することを教えるところから始まっていた。
高校の校長先生ですら、高校時代に唯一バスケットで輝いた思い出が出来ればいいんじゃないの、と先のことを考えていなかったが、
生徒たちのことを思って、最後まで一人も見放さずに厳しく指導したカーターコーチ、本当に凄い人だと思いました。
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