こばまさ

BROTHERのこばまさのレビュー・感想・評価

BROTHER(2000年製作の映画)
3.9
嗚呼。
やっぱりヤクザの北野武が大好きだ。
寡黙で凶暴で情に厚い。
完璧な昭和の男。

ある理由で日本を追われ、弟がそこに居るという理由でアメリカへ飛ぶ山本(北野武)
弟のケン役は真木蔵人。
地元のアメリカ人達とつるんで、麻薬を売り捌き小銭を稼ぐ生活。

これね、観たことありました。
途中途中で『あーそうそう』って何度も思い出した。
ただ、当時観た時より何倍も面白く感じた。

北野作品に欠かせない大杉漣さんと寺島進さんは、今回もいい役どころ。
特に寺島進さんは、オイシイ所を全て持って行った。
永遠にパスが回ってこないバスケのシーンは、この映画のハイライトかも知れない。

中盤で加藤雅也と石橋凌が登場。
加藤雅也の胡散臭さが絶妙!
この2人が仲間に加わり、ストーリーは後半戦へ。

ここからはノワール感が強い。
とことん殺し、とことん殺される。
後半は後半で好きだけど、前半の方が見応えあるしワクワクした。


いつものバカ野郎とコノヤロー。
本作では、ファッキンマザーファッカーとサノバビッチに変換されてます。

北野武監督流の、日本のヤクザの美学が詰まった作品。
日本映画の枠を飛び越えた傑作。

“ファッキンジャップぐらい分かるよバカ野郎”
こばまさ

こばまさ