TAK44マグナム

鮮血の美学のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

鮮血の美学(1972年製作の映画)
3.2
「スクリーム」のウェス・クレイブンの監督デビュー作。
製作は、「13日の金曜日」の監督のショーン・S・カニンガムで、まさにホラー映画界の巨匠2人がタッグを組んだ、恐るべきリベンジホラーの快作。

女の子二人組が不良グループに暴行されてしまう。
その後、不良グループが、ある一軒の家に転がり込むと、そこの主人と奥さんは快くもてなしをしてくれます。
しかし、あることから、自分の娘がこのグループに襲われたことを勘付いた主人夫妻は、世にも恐ろしい方法で、次々と不良たちを血祭りにあげてゆくんですよ!怖い!

前半の不良グループが女の子を殺すまでもそれなりに酷いんですが、後半パートの復讐劇の方が数倍は悲惨です。
だけど、被害者がどうしようもないワル共なので、繰り広げられているのは惨劇なのに爽快だという、こういったリベンジモノ特有の気持ちよさに溢れています。

トピックとしては、何といってホラー映画で初めて、凶器にチェーンソーが使われたことでしょう!
チェーンソーと言えば「悪魔のいけにえ」のイメージが強いですが、本作が血みどろチェーンソーの元祖なんですね。
あと、観るとビックリ仰天間違いなしなのが、奥さんによる復讐方法です。どうやって不良をぶち殺すのかと思ったら、あらやだ!まさかそんな方法で!?って感じで、よく「歯をたてるなよ~」なんて台詞が卑わいな業界では使われますが、奥さん思いっきりガブリンチョ!!そんで、不良は思わず「ギャアアアア!!」ですよ!
というか、この場面の印象が強烈すぎて、チェーンソーの方が霞んじゃったぐらいです!

最近は、現実でも川崎の事件とか、色々と凶悪な事件があったし、過去にもたくさん信じられないような、恐ろしい事件が起きていますよね。
もし、そういった事件の犯人が被害者の家族だと知らずに近づいちゃってバレちゃったら、やっぱりこんな結果になってしまうのでしょうか。
こんな結果になってしまったとしても、それを否定しない自分がいるんですが、それってどうなんでしょうね。たまに自問自答してしまいます。
現実には、不良グループの事件も、被害者家族の事件も、何も起きてほしくはないですけど、かなしいことに残酷な事件は世界のどこでも後をたちません。
こんなのは映画の中だけにしてほしいんですけどね。
どうしたら良いのでしょうか・・・・・


レンタルビデオにて