Hagieen

SPL/狼よ静かに死ねのHagieenのレビュー・感想・評価

SPL/狼よ静かに死ね(2005年製作の映画)
5.0
「SPL」では長年待ち望んでいたこれぞドニー・イェンのアクション!というのが観れた気がする。 近年、「HERO」や「セブンソード」といった大作でアクションを魅せてくれていたが、アクション部分に関して云えば私的にはあまり満足できなかった。
ドニーをキャスティングしてるのに、なんでもっとイイアクション撮らないんだ! そんな思いがあった。
「SPL」はドニー自らアクション監督をしているので非常に質の高いアクションが多かった。
また役者陣もスゴイ。 敵役にはサモ・ハン。今までの役柄と違い悪役がハマッテいて凄みがある。葉巻をくわえたヒゲ面がキュートだ。
もう水島裕の吹き替えの面影はない(笑)
あと(たしか)ジェット・リーと同門にあたるウー・ジン。
彼は主にTVドラマで活躍するアクション派俳優なのだが、童顔ゆえに役柄を逃してしまうことも多いようだ。 その童顔ウー・ジンが今回演ずるのはサモ・ハン配下の凄腕の殺し屋。照明でその童顔を不気味な殺し屋に演出(笑)
そしてアクション俳優ではないが、香港映画に欠かせない役者、サイモン・ヤム。 私の観たサイモン・ヤムの映画はみんな刑事役だった気がする(笑)

アクション的見所はやはりドニーVSウー・ジンとドニーVSサモ・ハン。動ける役者が居るとこんなに違うんだっ!て感じがした。
またアクションの質も少しかわっていて、単に殴る蹴るっていう打撃系にとどまらない。
投げる、絞める、固める、といった総合格闘系な技も採り入れられている。
ハイキックから腕を取りに行ってフライング腕ひしぎ逆十時とかやっていたり(笑)プロレスや格ゲーみたいだ。
香港でも日本のK1やプライドといった格闘技は親しまれているようなので、そういった影響もあるかもしれないが、 おそらくドニーと一緒に仕事をしている谷垣 健治氏の功績が大きいんだと思う。
アクションの発案は谷垣 健治氏達アクションチームでそのアクションをドニーが取捨選択していたらしい。

しかしこの映画のドニーはカッコイイ。その大きくはないが均整のとれたプロポーションとしなやかな動き。
「HERO」や「セブンソード」の長髪と違って今作は素の短髪。こちらの方が良く似合う。
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