すぽんてぃにあす

SPL/狼よ静かに死ねのすぽんてぃにあすのネタバレレビュー・内容・結末

SPL/狼よ静かに死ね(2005年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「イップ・マン」シリーズの監督ウィルソン・イップが、ドニー・イェン主演で手掛けた香港映画。

サモハン・キンポーが初の悪役として繰り広げるアクション映画。
それ以外にも香港アクション俳優勢揃い、一時間半という短い作品でしたが、見応えはなかなか。

悪を滅ぼすために正義は時として非道である。
手段を選ばないやり方に、人としてそれはどうなのかという当たり前の思考が頭を支配するだろう。
でもそれは一過性のもので、物語が進むにつれ「許されない」や「見過ごせない」という感情がどうでもよくなってしまう感覚に陥る。
ドニー・イェンが演じるマー刑事のように、正義感が姿形を変えていくのが熱かった。

そんな物語も今となっては古臭いのかもしれない。
だからこそ残っていてほしいなと純粋に思えた。
クライマックスの罪と罰の構図は本当に素晴らしい。
作中に溢れる死亡フラグはちょっと諄いくらいだけど、ラストに効いてくる唯一の生存フラグはじわっとくる。