バナンザ

鍵泥棒のメソッドのバナンザのレビュー・感想・評価

鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)
4.0
戦闘で転倒して記憶喪失になるシーンを見て内田監督の映画だということを知った。回転式扉によって隔てられている隠し部屋も『江戸川コナン失踪事件』で登場する要素であった。コンドウという名前も『江戸川コナン失踪事件』で出てきた偽名だ。同時時間軸上の場所の異なるシーンを、緊張感を持たせながら演出し、テンポよい場面転回で飽きることがなかった。
3人にキャラクターの生活面と仕事面を超越するかのように、見事に裏表の要素が盛り込まれていて、キャラクターの言動理由の豊富さを楽しむことが出来た。

病院から桜井宅に帰宅した山崎が散らかった部屋を見渡した時に漂っていた喪失感や机に演技に関する本を積み、与えられた人生をやり直そうと知る山崎の勤勉さが印象的だった。
工藤の人物像がよくわからなかった。殺そうとしている相手に盗聴器を仕掛けていて、死んだふりをしていることを言い当てることが出来るのに、行動があほらしいように感じた。社長の愛人の設定もよくわからなかった。本当に社長を愛しているようでお金にしか目がないような発言もしている。工藤が愛人の家に上がり込んだ時、子どもはどこにいたのだろうか。
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