恐怖の志向が面白い。「オーメン」より先に見てたら「オーメン」の評価が変わっていたかも。
半世紀以上前の作品とは思えぬ映像の美しさが意図的で意味深で、見惚れる美麗さに目を奪われ、違和感と疑問符の芽を植える極上の演出にジワジワと引き込まれる。
観客の感情と思考を誘導するのにこの上なく、お手本のような凄さ。
窓ガラスの奥から暗闇に浮かび上がる、湖の対面や遠景で見せる、というショットがハンパなく怖い！なんだけどむちゃくちゃ美しくて凄い！
主要キャラクターほぼ4人の表情がミリ単位の細やかさで「何を考えているのか」と彼らの表情から読み取る感情や展開の中から少しずつ浮かび上がる違和感や、斜め上から降ってくる衝撃的な恐怖。
主人公の家庭教師にリンクさせるような演出だからこそ、自分自身の中にある固定概念や願望、思い込みに対して疑問を提示され、突然俯瞰で見せられたような丸裸にされたようなヒェッとする恐ろしさに虚構の他人事ではなくなる瞬間がとてつもなく面白い。
感情がグチャグチャの状態で迎えるラストに最後の衝撃。
ヤベェ、ハンパねぇ、硬直したまま身動きとれずに画面を注視していた瞬間、下からぬっと出てくる手！エンドの余韻が凄すぎる( ꒪⌓꒪)
【追記】
フォロワーさんのレビュー読むまで気づかなかった。欲求不満という性衝動が重点でもあったのか！なるほど。。
