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回転のamのレビュー・感想・評価

回転(1961年製作の映画)
3.9
ザ・お屋敷ホラー

王道オカルト系に見せかけて実はとんでもないサイコスリラーだった……のかもしれない。真相は明かされないままのthe Endがなんとも言えない余韻を残す。
心霊現象は本物か?もしかしたら全部主人公の妄想なのかも… っていう個人的に一番好きな類の恐怖演出だった。
まあ終盤のデボラ・カーの瞳孔開ききった顔つきを見れば、もしかしなくてもそうだろ…という感じではあるけど。

バカでかいお屋敷は隅から隅まで探索したくて見てるだけでワクワクするし、そこにゴシックなドレスをばっちりキメたデボラ・カーと美しい子供たちが配置されるとそれだけでどのシーンもうっとりするくらい上品で絵画的。
そんな中で主人公に取り憑く強迫観念の根源は(恐らく)性的欲求不満で、何かにつけて卑猥だのイヤラシイだの想像して一人で盛り上がっちゃうからちょっと滑稽だったりする。
幼い兄妹に見え隠れする恐ろしさも、どこまでが主人公の主観なのか。あの妙に長いキスも彼女の体感時間だったりするのかな(ゾゾゾ…)

何にせよ無邪気さと妖しさの絶妙なバランスを演じきった子役(特に美ショタのお兄ちゃん)が天晴れでした。
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