鉄男 TETSUOの作品情報・感想・評価

「鉄男 TETSUO」に投稿された感想・評価

初期の塚本晋也が粗削りながら魅せる独特な世界。平凡な男の体が金属化していくという理不尽さは中盤で因果応報へと変わり、その人間性を保てるのかというサスペンスも濃厚に。田口トモロヲの表現力も圧巻。お前のドリルで天を突け!ですよ。
knk

knkの感想・評価

3.3
意味わからん 美術がすごすぎる 音楽も良い 意味はわからん
 禍々(まがまが)しくて、唯一無二。
 おぞましい表現の連続なのだが、目が離せない。
 『電柱小僧の冒険』の頃から、ストップアニメで、街を疾走する(暴走する)シーンが多用される。
 作者の内なる暴走。まさにイメージの爆発だ。
 あらすじや解釈などゴメンだとばかりに、それらをいい意味で拒絶する。
 海外がほうっておかないのも、無理はない。

 そして、この監督が大岡昇原作の『野火』を映画化した。『シン・ゴジラ』で科学者役を演じた。
 1989年から遠く、感慨深い。
Iri17

Iri17の感想・評価

4.5
素晴らしいよ!なんだこの映画!

『イレイザーヘッド』みたい!どんどん体から鉄が生えてくるという不条理極まりない展開。正直ストーリーは解せない。石橋蓮司さん演じるホームレスの男なんてなんの説明もないし。

ただ演出が非常に素晴らしい。自主制作でこのような造形を生み出した塚本晋也監督は本当に素晴らしい。

『桐島、部活やめるってよ』で神木くんと橋本愛ちゃんがこの映画を観ているシーンがあったが、巨大電気ドリルと化したペニスで女性を貫くシーンを観ていて、神木くんは相当性的に溜まっていたに違いないと思った笑

この映画多分セックスについてのメタファーが詰まった映画なんじゃないかなーと勝手に思ってます

塚本晋也監督、実は僕トークショーで話を聞く機会があったんですが、かなり腰が低くていい人でした。でもこの映画を観ると、心の中ではかなり大きな大型ハリケーンが停滞している人なんだと思います笑

このレビューはネタバレを含みます

【Twitterでパッションのまま垂れ流した文章を転載】

「鉄男 TETUO」やばい
なんでこれまで見て来んかったんや
塚本晋也すごい
インディーの巨人
挑戦に次ぐ挑戦してるのがすごいし、そのどれもにユーモアを感じたり恐怖を感じたり。
生半可なホラー見るくらいなら鉄男見た方が億倍怖い。

編集とかはなんやろ。
不勉強でわからんのやけどコマ落とし?
チャップリンとかの。
あれでこう変なスピード感というか、緊張感出てるよね。
あとカットのめまぐるしさの割にごちゃごちゃしてないよ。
本当にすごい。

さらに音の使い方、光の使い方。
五感に訴えかけてくる。
こっちまで痛いし、ヒリヒリする。
効果音や音楽、そこに音声だけ撮って後から付けた?だろう役者の声が入るとなんか現実ばなれしたような人物になってる。
まあ映画なんやから現実ではないんやけど。
わかるかなこの感覚。

終盤に向かうにつれてどんどん荒唐無稽に、まさにパッションのままに。
しかしてなんだろう。
だからこそのエモーショナルな感覚が生まれる。
映画に引きずられて文章も荒唐無稽化していくこの感じ恐ろしい。

この映画見た後やと他の映画の見え方が変わってくる。
楽しみだねぇ。
中学生のときに友達の家で見ました。
当時の私には気分が悪くなる表現もあったけど、なんというか衝撃でした。
うぉーすげぇ
ヤバイキモイエグイコワスギルキチガイヘンタイエロイアタマオカシイテンサイイタイクルシイアットウテキキョウキバカドタマブチヌカレタハンパナイスサマジイメチャクチャカオスサイキョウ。

コレハモハヤハンザイダ。
2003年9月13日、鑑賞。

塚本晋也監督の衝撃作!

ある男の身体がだんだんと鉄になっていく不条理ドラマ。

映画の迫力、凄まじいものあり。

忘れられない大傑作。
タマル

タマルの感想・評価

4.2
さぁ、みんな!
家から飛び出して 自立した本当のパンクスになろう!!

以下、レビュー。


田口トモロヲ氏。

彼が紹介される時、枕言葉の如く真っ先に言われるのが「あのプロジェクトXのナレーションでお馴染みの」であった。
しかし、プロジェクトXが放送されていたのは00〜05年。私はまだ小学生か中学生ぐらいの期間であり当然見てはいない。 従って私にとっての田口トモロヲとは、名脇役俳優ではなく、サウスパークでのギャリソン先生のような毒舌の似合うナイスゲイの声優や、「ウンコ 食べたら 40万円」 と歌って、思春期真っ盛りの私を熱狂させた、あのパンクバンド「ばちかぶり」の一ボーカルのようなとにかくクセの強いおっさんだった。さればこそ、現2017年、俳優田口トモロヲがなんか良さげなおじさんとして映画・ドラマに出る度に、勝手な話だと自覚しながらも「なんだかなぁ」となにか割り切れない感情も湧き上がってくるのである。

さて、本作『鉄男』が発表された1989年といえば、「ばちかぶり」が『音楽芸者』を出し、メジャーデビューを果たす一年前である。
当時はインディーズブームも終息しつつあり、レコード会社を批判の対象としていたバンド達がメジャーデビューを選ばざるを得なくなっていった時代へと移行していったそうだ。田口は当時の自分を振り返り

「(前略)今まで否定してきた社会に対し、完全に負けを認め、そこに入って行こうと思った。
一方、敗北感と自分を許せない気持ちがこの頃あった。」

と述べている。
そういった怒りや寂寞とした虚しさを『鉄男』の「男」から見出すことはそう難しくない。塚本晋也扮する「やつ」との合体後のあの表情は、まさにそれら全ての感情を内包したベストアクトであった。これで俳優に転換したなら私は!私は満足だ! いや、むしろメガネのトモロヲはいい!!とか超勝手なことを思ったりした。

ところで、『鉄男』という映画は海外でも知名度が高く、私も名前ぐらいは知っていたのだが、そんな素晴らしい映画になぜ田口トモロヲ?(ど失礼) とか思っていたのだが、内容を見てこれ以上ないというほど納得した。

この映画がサイッコーにパンクだったからだ。

自分のコードを押し付け、他人の醸成したコードを破壊し尽くすことがパンクだとするならば、この映画のパンクっぷりを清々しいものがある。決してロジカルな内容ではないので、先入観を持たれないためにここで内容を紹介することは控えるが、とにかく勝手に、好きなことをぶち込んでいる。自分のコードを表現するためなら、内容を誤読されることも厭わない姿勢である。そして、私はそういう映画が物凄く好きだ。トモロヲがパンクな映画に出ている、ということで私のテンションはぶち上がり、まさに天にも登るような幸せな時間を味あわせてもらった。

まぁ後半はある程度わかりやすい内容に回収されていくため、怒りのあまりディスプレイに中指を立てることとなってしまったのだが(笑)


海外で評価されるのも納得のフェティシズム!!
オススメです!!!!!!
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