HicK

ロスト・ワールド/ジュラシック・パークのHicKのレビュー・感想・評価

3.5
《単なるパニックムービーに》

【今作1好きなシーン】
クライマックスでの街に襲来するティラノサウルスは、恐竜vs一般市民という前作には無いようなシーンとしてとても新鮮で楽しかった。街をバックにしたティラノサウルスの遠吠えもカッコいい。逃げ惑う人々は、あからさまにゴジラのオマージュで、これも楽しかった。

【ただ、】
今回は恐竜の種類が少なめで微妙。前作同様にティラノとラプトルがメインで、様々な恐竜を見せてくれた前作と比べると見劣りする。

人間だけのシーンも多いように感じた。トレーラー内のアクションも、「vs恐竜」というよりは「vs落ちていくトレーラー」なので、これも恐竜が際立っていない要因なのかもしれない。

なにより前作の魅力だった恐竜のテーマパークという"夢感"は皆無で、ただのサバイバルアクション作品、グロテスクホラーになってしまったような気がして残念。

【総括】
第3幕の展開は新鮮で好きだったものの、全体的に見ると単なる残酷なサバイバルアクション・パニックムービーという印象が前作以上に強く、ジュラシックパーク作としての特別感もちょっと薄いように感じた。「ジュラシックパークと似ているけど、夢がない作品」という率直な感想。
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