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海辺のポーリーヌのnagashingのレビュー・感想・評価

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)
4.0
不快から5歩くらい手前の欺瞞、盲目、身勝手を俯瞰でとらえた滑稽さ。砂浜、内壁、衣装の白を基調に、青、赤、緑、紫の差し色が映えるのは、ちらりと映るマティスの画風と対照的。アマンダ・ラングレの健康的な肢体ももちろん最高だけど、頭頂の転進(大本営発表)っぷりが著しいアンリの危ういセックスアピールと清々しいまでのクズっぷりに心底しびれる。「ぼくは優しすぎるんだ」っておまえな……。彼に対するピエールの警戒心をロングショットの構成だけで語ってしまう冒頭がすごい。
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