キューブ教官

パニック・ルームのキューブ教官のレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
3.7
ハラハラ。ただあまりデヴィッド・フィンチャーっぽくない。

タイトルとかジャケットから、心霊的な、超常現象的なスリラーと思ってたら全く違った。"母は強し"映画だった。

カメラワークに驚く。壁や床、鍵穴などを通り抜けて見せる、CGも交えた擬似的なワンカット。異なる場所にいる人の動きを連続して見せるのにとても効果的だし、見てる自分自身がその場を移動しているような気分になって、アトラクション的に楽しい。

ストーリー的には少し残念な部分も多かった。特に相手の倒し方。もっと頭を使った、上手い!って言いたくなるような勝ち方をしてほしかった。そうなるのではというネタ振りっぽいものがありながら、最後は場当たり的な、偶然と言えるような終わり方で、今ひとつカタルシスに欠ける。何なら相手のフォレスト・ウィテカーの方が頭良いのでは。

ただ、一つの部屋から出る出られないだけの話でこれだけ楽しめるのだから、やはりすごいとは思う。あとジョディ・フォスターを堪能できるという意味でもグッド。警察の応対するシーンがかわいい。