ルサチマ

刺青一代のルサチマのレビュー・感想・評価

刺青一代(1965年製作の映画)
5.0
再見。清順のベストであり、これぞ極北の大傑作。カメラポジションやライティング以上に中盤までの人物の芝居が細かくも大胆。女優たちの男をも凌駕する厚みある声の発声がなされる瞬間、シーンのモードがあっさりと転調するのに対し、終始軽やかな弟の声は寧ろ女性的であるがゆえに脆い。個と集団の発話の演出の区別も見事。誇り高き政治的映画演出だ。
ルサチマ

ルサチマ