アキラナウェイ

ファンタスティック Mr.FOXのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)
3.9
このタイトル。ファンタスティック・フォーに似ているという、ただそれだけの理由で敬遠して参りました。
タイトルだけでは内容も想像出来ないし。

原作は幼児文学「素晴らしき父さん狐」。
お!ファンタスティック・フォーらしさが抜けて、何となくお父さん狐が頑張っちゃう映画かな!?と想像出来る!

そして監督は、かのウェス・アンダーソン!
ストップモーション・アニメ映画「犬ヶ島」の公開を迎えたこのタイミングで満を持して鑑賞!

Mr.フォックスは妻のMrs.フォックス、一人息子のアッシュと穴ぐら生活。見晴らしの良い丘の上に家を買ったまでは良かったが、丘の向こうには意地の悪い3人の人間の農場主(ボギス、バンス、ビーン)が住んでいた。昔の悪い癖で人間達から家畜やリンゴ酒を盗む事に明け暮れるMr.フォックス。やがて事態は狐狩りを目論む人間達との抗争に発展してしまう。

どれだけの労力と
どれだけの手作業が
この愛おしいパペット達に息吹きを与えたのか。CGとは違うアナログ感が漂い、様々な動物達が生き生きと動き回る。

キャラクターがパペットになっても、やはりウェス・アンダーソン。お決まりの横移動や色彩の美しさ、そして独特のテンポで小気味良く物語が進む。

豪華声優陣も本作の魅力の一つだが、Mrs.フォックスの穏やかでセクシーな声色を演じたメリル・ストリープが印象的。

悪役3人もキャラが濃いし、かなりド派手な抗争の描写は大人向け。

スーツを着て、掃除機をかけて、歯磨きをして。
文明的な暮らしを送る動物達が可笑しい。

そんな彼らが、野生動物の誇りを賭けて人間達と対峙する終盤。それでも結局人間達から食糧を拝借しながら、言わば「借りぐらし」を続けるラストは、野生動物達の現実を表してるかの様。

予告編を観る限り、「犬ヶ島」のストップモーション技術が更に進歩しているのは一目瞭然。
何より日本が舞台というだけで期待値は上がる一方!