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ギャンブラーのmareのレビュー・感想・評価

ギャンブラー(1971年製作の映画)
3.0
ヴィジュアル的にはウエスタン、タイトルからは賭け事に興じるスリリングな物語を想像していたが、見事にセオリーから外れた展開にアルトマンらしさを垣間見る。この映画の終盤のコントラストも凄くて、まるでコルブッチ映画のような静寂さから突如襲い来る銃弾の一発、不意打ちのような殺気は映画そのものが変わったかのような豹変ぶりを見せる。ただアルトマンのリズムは少々クセありでそれが良さでもあり、一種の取っ付きにくさにも繋がっている気がする。まさしく彼の作品はギャンブルのようにハマるときはハマるし、そうでない時はイマイチ魅力を理解できていないまま終わってしまう。それにしてもレナード・コーエンの劇伴はセンス良いし、多分このリズムを理解すればもしかしたらハマるかもしれない。
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