現在も続く病巣を
刳りだす秀作。
その姿は、現代に蘇る
イントレランス
なのかも知れない。
「クラッシュ」
え、最近書きませんでしたか…と聞かれる方もいるかも知れませんが、こちらはポール・ハギス監督作品、人と人とのぶつかり合いのクラッシュの意味です。確かに事故は描かれますが…。
人種差別にあえぐアメリカの姿を2日間の間に街に住む何人かの人々に起こる事件を通して描いた群像劇です。
人種差別と言う問題、銃社会と言う悲劇を根底にいくつもの糸が絡み合うかのように複雑に物語は絡み合います。そう決して解くことができないほどに…。
そうこの物語は解決しません…。そう見たあなたがたが解決しないと行けないのですと言わんばかりに…。
ただ希望はあります。不満やストレスのはけ口の様に吐き出した悪しき言葉はいくつもの良き行動によって希望を見いだせる。人として正しいことを少しでもして行く事が不寛容の壁を壊す(クラッシュ)となるのではないかと思います(^^)
その中でも銃社会であることは、その希望すら打ち砕くことを表してはいるのですが…。不寛容の厚い壁の一つとして、現実の難しさも同時に提起し、その悪しき連鎖を描いている点で只の映画では無いと思います。
日常に常にそんなことが転がっていて、日々ぶつかり、それでも壁を壊して前に進まねばならない…。そんな不寛容の悲劇を表す映画がサイレント、映画初期のグリフィスの映画にあります。その名はイントレランス(不寛容)と言いました。何か人は昔から、中々変われない現実を突きつけられている気がします。それでも希望は常にある。そう信じたいと思います。
追記 リュダクリスはワイスピだけじゃないんですね〜(^^)