THE 群像劇
2006年(第78回)アカデミー賞で作品賞・脚本賞・編集賞の3冠を獲得した作品。
お手本のような群像劇。
悩みや苦しみを抱えて生きている人々の日常を描き、劇中に出てくる多くの人物が余りにも自然に交わる展開は、さすがに脚本賞を受賞しただけはある。
軸となっているの多人種が交わるアメリカの人種差別。
人種は違えど人と人は繋がっている。
喜び、悲しみ、怒り、不平不満、虚栄、傲慢、慈愛…あらゆる感情が自分を作り、周りの人々に影響を与えていく。
数々のエピソードに胸が傷み、時には心が震える。
中でも、ジャケ写にもなってる救出シーンは印象深い。
上手く言えないけど…
マット・ディロン演じる警察官の必死な姿に、ああこれが人間なんだなと心が震えた。
愚かさも愛おしさも含め、人間の持つ幾多の感情を覆い隠すことなく描きった素晴らしい作品。