勝ったのは農民だ

男はつらいよ 寅次郎相合い傘の勝ったのは農民だのレビュー・感想・評価

3.8
【新年明けましておめでとうございます🐯】

※今作のレビューの後に自分が観た昨年(2021年)の公開作品についての総括も記録しています。

新年明けましておめでとうございます。🎍🌅🎍今年もよろしくお願いします。🙇🏻‍♂️


新年一発目に何をレビューするか迷いましたが、
2022年は“寅年“🐯ということで寅さんの『男はつらいよ/寅次郎相合い傘』にしました。

今回は浅丘ルリ子さん演じるリリィさんがマドンナで、
『男はつらいよ』シリーズファンにとってはかなり評価が高い、シリーズ全50作の中でも重要な一作だと思います。

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【海賊と船越英二さんとニューシネマ】

アバンタイトルは、
“寅さんが海賊の船長になって、奴隷になった車家のみんなを助ける“🏴‍☠️
という話でした。
馬鹿馬鹿しくて面白かったです。🤣

そして、
船越英一郎さんのお父さんである、船越英二さんが今回のゲスト俳優です。

彼が演じる兵藤さん(通称:パパ)と主人公:寅さんとリリィさんの3人組が旅の途中で金が無くなったから、💸

駅のベンチで寝たり、
万年筆ならぬ“万年ペン“✒️を騙し売りして金を稼いだりするんですが、

そこはちょっとアメリカン・ニューシネマの逃避行🛣みたいな要素が入っていると思います。

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【正論では割り切れない、人間の感情的な部分】

それから、やっぱり“メロン騒動“🍈と呼ばれる有名なあのくだり。

シリーズ完結編である第50作目『男はつらいよ/おかえり寅さん』でもこの“メロン騒動“🍈が過去の回想シーンとして挿入されていましたが、
これは会話のテンポ🗣とか、カメラワーク🎥とか、喜劇として最高だと思います。

簡単に言うと、

メロン🍈を勝手に食べたことに腹を立てた寅さんが車家のみんなに説教をするんですが、
その説教があまりにもネチネチと長いので、それを見かねたリリィさんが寅さんを逆に一喝するんです。

その結果、車家からのリリィさん支持率がより一層高くなるんですが、⤴️
車家のみんな同様に、観ている自分もスカッとしました。😄

「言ってることは間違ってないのかもしれないけど、そんなに怒らんでもえぇやろ😥」って感じることって現実にもよくあります。

今作のみならず、

“事実を述べただけの文章には表れない、正論では割り切れない、人間の感情的な部分“

みたいなものが『男はつらいよ』シリーズ全編通して一貫しているテーマのような気がします。

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【2021年に公開された自分の好きな作品と俳優とキャラクター】

そして、昨年(2021年)公開作品で自分が観た作品について。

個人的な年間ベストを公開順に挙げたら、

・『BLUE/ブルー』
・『るろうに剣心 最終章/The Beginning』
・『子供はわかってあげない』

の3本が同列で1位です。
これらをベストに挙げる人って少ないでしょうが、だからこそ、我ながら自分らしい年間ベストの3本だと思います。

・まず『BLUE/ブルー』。

同じ吉田恵輔監督作品として『空白』を年間ベストに挙げる人の方が多いと思いますが、
個人的には『BLUE/ブルー』🟦の方が好きです。

もちろん、頑張って撮られた日本のボクシング映画🥊ってこれまで沢山ありましたが、
“自分の心に刺さった“💘って意味では『キッズ・リターン』以来の傑作だと思います。
吉田恵輔監督の作品はこれからも期待しています。


・次に『るろうに剣心 最終章/The Beginning』。『るろ剣』完結編も1位です。

シリーズ完結編の作品として
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』や
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(自分は未見です)を年間ベストに挙げる方が多いと思いますが、

やっぱり個人的には『るろうに剣心最終章/The Beginning』は、原作漫画も含めて昔からの思い入れがすごく強いので、この話でシリーズを完結してくれたのはすごく嬉しいです。😭


・『子どもは分かってあげない』😂も1位です。
恋愛映画としては『花束みたいな恋をした』とか、
青春映画としては『サマーフィルムにのって』(これも自分は未見です)を年間ベストに挙げる人の方が多いと思いますが、
これは観終わった後にすごく多幸感を持って劇場を後にしたので、“多幸感“ってポイントでは1位です。♨️
沖田修一監督も、続けて期待しています。

もちろん、この3作品を気軽に他人にオススメする気はありません。
あくまでも個人的に好きな3本ということです。


次に、

・好きなベスト男優&ベストガイ🚹
・好きなベスト女優&ベストガール🚺
・好きなベストコンビ🤝
も記録しておきます。各分野で2名(組)ずついます。
“年間ベストとかには絡んで来なかったけど好きな作品“も沢山ありますから、それを補完する意味で記録しておきます。

【ベスト男優】
・佐藤健さん
(役名:緋村剣心)『るろうに剣心』シリーズ

・アンソニー・ホプキンス
(役名:アンソニー)『ファーザー』

佐藤健さんに関しては、
“さよなら、全ての佐藤剣心。“ってところです。
なんと言っても『るろうに剣心』シリーズにおいて緋村剣心というキャラクターをシリーズ通して演じ続けたことに感謝です。🙇🏻‍♂️

アンソニー・ホプキンスに関しては、
もう彼を選ぶことには誰からも文句は出ないでしょう。圧巻でした。

【ベストガイ】
・瓜田信人
(演:松山ケンイチさん)『BLUE/ブルー』

・ジーン・フィニ
(声:清水尋也さん)『映画大好きポンポさん』

まず、個人的に瓜田信人というキャラクターがとにかく大好きで、観た時から「あ、これは今年のベストガイキャラクターだ。😭」って確信していました。

そして、ジーンは“いち映画ファン“として、“映画作りに人生をかける人に対するエール“を込めて、

この2人を選びました。🎬

【ベスト女優】
・有村架純さん
(役名:八谷絹)『花束みたいな恋をした』
(役名:雪代巴)『るろうに剣心 最終章/The Beginning』

・中村佳穂さん
(役名:すず(ベル))『竜とそばかすの姫』


まず、有村架純さんに関しては、

他にも映画に2本以上出演している方はおられるんです。でも、なんせ自分が多くの本数を観ていないのもあり、有村さんの活躍を一番強く記憶していたからです。
それに『花束〜』も『るろうに〜』も全然違うキャラクターなので、そこも含めてすごいと思いました。


中村佳穂さんに関しては、
劇中で彼女のキャラクターとしての声の演技力と歌手としての歌の力は、聞いていて素人ながらにすごいと思いました。
紅白歌合戦🟥⬜️、お疲れ様でした。🙇🏻‍♂️

『竜とそばかすの姫』の映画自体も、世間的には賛否両論あるようですが、やっぱり自分は感動しました。😭


【ベストガール】
・真希波・マリ・イラストリアス
(声:坂本真綾さん)『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』

・中山緑
(演:片岡礼子さん)『空白』


ちなみに

ジョエル・ダヴィットヴィッチ・ポンポネット(声:小原好美さん)『映画大好きポンポさん』

を入れてもよかったんですが、
なんせあの人は劇中において“映画の神様“🙏みたいな存在なので、「神様に順番をつけるのはバチがあたる」と感じたので除外しました。😅正月ですしね。🎍🌅🎍

でも、真希波・マリ・イラストリアスさんと中山緑さんの2人も大好きです。

『シン・エヴァ』に関しては自分には分からない部分が沢山ありましたが、あのラストはすごく好きですし、全否定しているわけじゃないのでそのフォローも込めて彼女を選びました。😅

中山緑さんは、『空白』を観て気に入った人ならあの人をベストガールに選んだ気持ちも分かって頂けると思います。

そして、2人とも(広い意味で)主人公の人生を一歩前に進める手助けをする、かなり重要なキャラクターだと自分は思います。

【ベストコンビ】

・朔田さん(演:上白石萌歌さん)&門司君(演:細田佳央太さん)『子供はわかってあげない』

・ガイ(演:ライアン・レイノルズ)&バディ(演:リル・レル・ハウリー)『フリーガイ』

です。
『あのこは貴族』のあのニケツ2人組🚲もよかったですけどね…、次点です。😓
この2組はどちらも観ていてすごく気持ちがいいコンビですし、この2本とも本当に鑑賞後の多幸感がありました。
日常の中で不意に思い出すたびにハッピーな気分になります。😄

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【“ネットやメディアをどのように描いていくか❓“と“登場人物の職業選択“が話に関わってくる作品が多かったです。】

それから、

2021年の公開作品の傾向として自分が強く感じたテーマは2点。

まず一つは、

“劇中でネットやメディアをどのように描いていくか❓“📰📺📻

を考えさせられる題材が多かった印象です。
『竜とそばかすの姫』や『空白』、それからこれは未見ですが『由布子の天秤』『SNS 少女たちの10日間』もおそらくそうだと思います。

もうひとつは、

以前、
ラジオで放送作家:高橋洋二さんが
一昨年(2020年)に公開された映画の総括として、
「“若者が職を手にする話“がすごく多い。」

みたいなことを仰っていましたが、
自分にとっては昨年(2021年)に公開された映画も、

就職にせよ、転職にせよ、離職にせよ、

“登場人物の職業選択が話に関わってくる話“

が多かった印象です。
もちろん就職がその話の軸ではないんでしょうが、登場人物が仕事をしていない映画なんて現実味がありませんからね…。😅

『ノマドランド』『花束みたいな恋をした』『すばらしき世界』『あのこは貴族』もそうでしたし、

まだ観てないんですが『ザ・ファブル』とか『べいびーわるきゅーれ』もちょっとその要素が含まれていると予想しています。🤔

それから、映画のタイトルはあえて伏せておきますが、

“ずっと戦いの世界に生きてきた人が農業を始めて、普通の人生の喜びを知る“🌾

みたいな話の映画が自分が観た中だけでも2作品もあったのは、
“勝ったのは農民だ“👩‍🌾というユーザー名を使わせてもらっている者としてすごく嬉しいです。♨️




もちろん観られていない作品もたくさんあるので全く参考にはならないでしょうが、少なくとも現時点で観た限りの印象としてはこんな感じです。

そして、おそらく個人的に今年(2022年)は観られる本数はもっと減ると思うので、一本一本の記録を大事にしていきます。

改めて、今年もよろしくお願いします。🙇🏻‍♂️