ジーハ

死ぬまでにしたい10のことのジーハのレビュー・感想・評価

死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)
3.4
この作品ってきっと観る世代によって
感想が違ってくるんじゃないかと思う。

予想とは違い、若くて死ぬ女性の
悲しくて儚い…なんてきれいごとで
展開するストーリーじゃなかった。


主人公のアンは、
初めてキスをした相手の子供を17歳で1人目
19歳で2人目を産み、今は失業中の夫と
2人の娘と実家の庭でトレーラー暮らし。

ある日彼女は腹痛で倒れる。
病院での診断は、余命2ヶ月…。

そんな彼女の決断は
自分の病気のことは誰にも告げず、
「死ぬまでにしたい10のこと」リスト
を作り実行していく。

・娘たちにに毎日愛してると言う
・娘たちの気に入るママを見つける
・刑務所にいるパパに会いに行く
・夫以外の男と付き合ってみる
・・・・

実際アンは夫以外の男性と恋に落ちて、
相手を夢中にさせて彼のもとからいな
くなる…

ひどい…(苦笑)


少なくとも今の自分にはこのアンの
決断や行動の多くに共感はできなかった。
彼女の「したいこと」の半分くらいは
身勝手だと感じてた。

ただ少しは理解ができる。
アンはまだ23歳。
大人になる前に母親になってしまった彼女。
生活するのが大変できっと夢とか未来とか、
見る余裕も考えることもなかったんだろう。
そして余命宣告…とにかく若すぎる。

そして彼女と同じ気持ちに
なれた瞬間もあった。

彼女のトレーラーに
"娘たちの母親になってほしい女性"
を食事に招く。
キラキラ光るビーズカーテン越しの
向こうにアンが見る。彼女側から見る
「自分がいないの家族の風景」
それは彼女の願う未来や夢のようにも
見えて家族への切ない愛を強く感じた。

まさにその画は、
原題のタイトル「My life Without me」
繋がった…素敵な演出でした。

でもやっぱり私は…
絶対にどんなことがあっても自分の愛する
人達にはちゃんとサヨナラを言ってこの
世を去りたい!
ジーハ

ジーハ