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聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

3.5
《誰よりも開戦に反対した男がいた。》

激動の時代を生きた軍人・山本五十六を描いた役所広司主演の歴史ドラマ作品。この作品は劇場で観ていて、DVD所有で再鑑賞。

歴史上の人物で好きな人物を挙げるとするなら、ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)、ジョン・F・ケネディ、そして山本五十六。3人に共通しているのは、暗殺されたことと女好き。
”英雄色好む〟とは言い得て妙かな(笑)
それが人間臭さを感じさせて自分は好きだ。英雄も人間なのだ…

20代から管理職として悩み続けてきたから、山本五十六のリーダーとしてのあり方にとても影響を受けた。彼関連の本を数冊所有しているほど。
彼の”人情味〟がまた魅力的で…

彼は信念の男でもあった。
海軍次官時代に、ドイツ、イタリアとの三国同盟に反対し、右翼から命を狙われたことがある。当時、日本全体がドイツに乗れという風潮で彼は厳しい立場になっていく…
そして連合艦隊司令長官として現場のトップに抜擢されることに。
彼は決して好戦論者ではなかった。
アメリカに駐在経験もあり、アメリカの国力を知り抜いた男は、アメリカとの戦争は絶対に避けるべきだと考えていたのだ。
皮肉にも連合艦隊司令長官という立場でアメリカと戦うことに。
政治が決めたことに従い、戦争となれば勝つために最善を尽くすのが軍人のさだめ。

彼の渾身の大作戦、真珠湾攻撃へ…

山本五十六を演じる役所広司の抑えた演技が味があってニクい!
包容力があり人を惹きつける山本五十六をこれ以上ないくらいに表現している。役所広司、さすがだ…!
山本五十六を支える人間たちを、吉田栄作、椎名桔平、阿部寛といった素晴らしいキャストが演じ重厚な人間ドラマになっている。

”男の修行〟”常在戦場〟といった山本五十六の名言に感銘を受け、
自分がずっと座右の銘にしている彼のことばがある。

”やってみせ、言って聞かせて、
やらせてみせ、褒めてやらねば
人は動かじ〟

実行するのは、なかなか難しい…(苦笑)