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聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-のマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

4.0
昭和14年。
日本はドイツ、イタリアとの三国同盟締結をめぐり議論が行われていた。
国民はナチスの躍進を知り締結を望んでいたが、海軍次官・山本五十六(役所広司)らはアメリカとの戦争が勃発する事を危惧し反対していた。
しかし三国同盟は締結され戦争への道を歩む事になる。
そして戦争を反対していた山本は連合艦隊総司令長官となり真珠湾への攻撃を指揮する事に・・・。

劇場公開時以来、約6年ぶりに鑑賞しました。
太平洋戦争に興味を持って色々知ってからは山本五十六という人物はなかなか気骨のある人だったんだな〜と感じましたね。
それまでは特に学生の時は真珠湾攻撃を始めた悪い奴くらいにしか認識してなかったので(笑)

この映画もそれなりに脚色はしているでしょうが先見の明があったと思われる描写は多い。
アメリカと戦争を始めてもろくな結果にならない事を想定しているし、例え戦争を始めても終わり方も考えておかなければならない!とか素晴らしい。
闇雲に戦争やっちまえ!な人間ではなかった事がよく分かる。
将棋好きってのがひとつの見せ方なんでしょうね。

当時の日本の風潮も戦争やれば景気良くなる…程度の軽い感覚だった事も衝撃的。
確かにそれまでは本土での戦いが無かったから他人事になってたのも仕方ないかな。

“たられば”にしかならないけど山本五十六があの時点で戦死しなかったら、あんな悲惨な終戦を迎えなかったのだろうかと思う。
ま、当時の流れではどちらにしても変わらないかもしれませんが。

この時代に興味がある者としては好きな映画のひとつです。