うめ

マンマ・ミーア!のうめのレビュー・感想・評価

マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)
3.5
 オリジナルミュージカルの演出をしたフィリダ・ロイドが監督として制作した作品。舞台はギリシアにある架空の島。ホテルを営むドナの娘ソフィの結婚式を明日に控えているときに、3人の男性がやって来る。サム、ハリー、ビル――3人のうち、誰かがソフィの父親だという。徐々に結婚式が迫る中、ドナとソフィと3人の父親候補、彼らを中心に据えながらストーリーは展開していく。

 まず、登場人物がだいたい底抜けに明るい(笑)もちろんミュージカルだから、陽気なのは当たり前とも言えるけれど、歌って踊るシーンは老若男女はっちゃけている(笑)またその陽気さがギリシャの気候や景色と合っているから、もうとにかく楽しもうという雰囲気が画面いっぱいに伝わってきて、こちらも踊りたくなる、歌いたくなる。

 キャストも皆よかったと思うのだが、アマンダ・ サイフリッドのあのぱっと目立つ、明るい表情はソフィ役にぴったりだった。結婚式や父親との初対面でわくわくする感じが可愛かった。それから、何と言ってもメリル・ストリープでしょう。今年アメリカ公開の”Ricki and the Flash”ではロック歌手をしたように、本当に何でもやってしまう彼女。しかも、どの役も自分のものにしてしまうからさらにすごい。今回もABBAの原曲からすると声が少し低めなのだけれど、踊りや動きで見事に表現。いやいや毎度、驚かされます。

 そしてそして、始めから終わりまで全編に渡って流れるABBAの名曲たち!どんな人が歌っても、やっぱり素晴らしい曲たち。明るい曲から攻める曲、しっとりした曲まで、様々な曲をストーリーに合わせて聴けるのは嬉しい。そして気軽に口ずさめてしまうシンプルさと力強さ。ABBAあってこそのミュージカルと映画ですね。

 ストーリーは肝心なところが「んん?」と疑問のまま終わってしまうのがちょっと気にはなるが…そんなことよりABBAの音楽を楽しもう!映画全体がそう言っているような気がした。そして楽しめる喜びを噛み締めてこう言おう、"Thank You for the Music"と。


 あ、ちなみにABBAはスウェーデン出身のグループですが、3人の父親候補の一人、スウェーデン人水兵で作詞家のビル役、ステラン・スカルスガルドもスウェーデン出身…ABBAへの愛が感じられます。