カミワザ

Ray/レイのカミワザのレビュー・感想・評価

Ray/レイ(2004年製作の映画)
4.3
レイ・チャールズのアルバムは何作か持っており、彼の伝記である本作もかなりお気に入りの作品。
彼を知らない方でも、お酒のCMソングとして、サザンオールスターズの名曲「いとしのエリー」をカバーしたことは有名な話。

レイ・チャールズ本人はこの映画の公開前に亡くなっているが、15年もの間この映画の製作に関ってきたそうです。
いわば本人お墨付きの伝記物って事なんですね。

そんなレイ・チャールズを演じきっていたジェイミー・フォックスが実に見事。
喋りの癖や、体をかく仕草等、良く研究しています。
勿論、肝心なライブシーンの演出も素晴らしいんです。
レイ・チャールズを知らなくとも有名曲メロディに過去に一度は耳にした名曲が必ず聴けると思います。
そして劇中のピアノ演奏シーンはすべてジェイミー本人が実演との事。
流石はグラミー賞を受賞したミュージシャンの肩書もいかんなく発揮されています。

因みに個人的な作品の印象として、ジョニー・キャッシュの『ウォーク・ザ・ライン』と物語の骨子が同じ。
この手の伝記物に慣れていてなおかつ、レイ・チャールズ本人のファンでない方は、収録時間の長い本作に入り込むのは厳しいかなという印象もありました。
(ようするに天才は同じ過ちを繰り返すのですね・・・・)

盲目である大きなハンディを背負いながらも、決して人からの”施し”は受けない強い生き様を見せてくれたレイ・チャールズ。
観ていた私の抱えていた悩みなどちっぽけに感じさせる。
そんなあはなたはやっぱり偉大だ。
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