ShinMakita

あるいは裏切りという名の犬のShinMakitaのレビュー・感想・評価

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☆2007年、劇場公開を見逃して衝動的にDVDを買ってしまったら大当たりだった作品。今日観る「ビースト」の元ネタとしてレビューを再録↓

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パリ警視庁管内で多発する武装強盗事件。ヴリンクス警視率いる探索出動班(BRI)とドニ・クラン警視率いる強盗鎮圧班(BRB)が共に捜査に当たっていた。しかし、正義感溢れるヴリンクスと出世欲の権化クランは、以前は親友だったものの、今では互いを敵視する仲だった。ヴリンクスは、情報屋マヌーをリンチしたギャング・ブリュノを半殺しにするなど、情報提供者には優しい男。しかしその優しさが裏目に出て、一時出所した情報屋シリアンに嵌められ、ある殺しに加担してしまう。何とかその事実を隠し、シリアンから武装強盗犯のアジトを聞き出したヴリンクスだったが、アジト急襲の際、功を焦ったクランのミスで親友を亡くしてしまう。ヴリンクスに責められたクランは、シリアンとヴリンクスの黒い関係をつきとめて反撃。結果ヴリンクスは悪徳刑事として収監され、彼が内定していた警視庁長官の座にクランが就くことになった・・・


運命に翻弄される男たちの非情な物語。そもそもフレンチノワールという奴は、ジャン・ギャバンの時代から「情」に振り回される男たちのドラマと決まっている。現代に突如現れた、このジャンルの決定版的作品です。出所したヴリンクスの行動と、慟哭の結末に感動!
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