みんと

アマデウス ディレクターズ・カットのみんとのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

モーツァルトの甲高い笑い声しか記憶に残っていないので、折角なのでディレクターズカット版を鑑賞。



才能があるが故に悲壮な人生を遂げたモーツァルトと、誰よりも彼の才能に嫉妬し、そして惚れた凡庸なサリエリのお話。

もう少し後に生まれていたら、凡庸な人には理解できないモーツァルトの才能はもっと開花しやすかったかもしれないし、モーツァルトとサリエリがタッグを組めば最高の曲が作り出せたかもしれないし、最強のビジネスにもなったかもしれない。

ずば抜けた才能を持つ者の生きづらさと、そんな者には勝てないという凡人の屈辱や、嫉妬ゆえに悍ましいことが出来てしまうという残酷さ。神は不平等に、いやむしろ平等に、凡人にも傑人にも苦悩や裁きや報いを与えるのか…?そう考えると、ラテン語で「神の寵愛を受けた者」という意味を持つモーツァルトのミドルネームの「アマデウス」がタイトルなのが非常に感慨深い。
そんな普遍的な人間や人生のテーマを、非常に分かり易いストーリー展開と、非常に素晴らしい演出で作り上げたこの映画は間違いなく名作だと思う。
みんと

みんと