狭須があこ

ミスティック・リバーの狭須があこのレビュー・感想・評価

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)
3.7
どう考えても怪しいけど子供の頃の友達だし、いやでも今そんな仲良くないし……
てかオレ警察だし……どうしよ

3人の少年たちが急に大人になって、どれがどれかわかんないやつだわコレ。と思ったけど全然違うタイプに成長してくれて、それはむしろ逆でした。おっさんの描き分けがスゴイ。
大人になった彼らの、今の絶妙な距離感が丸わかり。

3人のおっさん達についてそれぞれ一時間ずつくらい考えたいし、それぞれの妻についても同じだけ考えられる情報量があるね。
長尺の映画だけども、情報量は尺分よりさらに濃密だった。
流石のイーストウッドだわぁ~

しかし流石のイーストウッド、モヤモヤ胸クソムービーでもあります
いやぁ~~こんなん見てるこっちが、この先どんな顔で生きていけばいいんだよ…ってなるよ。

コレ誰かがどこかで道を間違ったのか?って思ったら、もう何がどうなっても初手でバッドエンド決定してた気がするし、見てて薄々わかるもんね
「そうだったら、どんなにマシだったか。」みたいな希望を川にブチ込んだところで、過去の事実は変わらない。
全然変わらない。

私は見てて、ケヴィンベーコンになったけど、人の親はきっとショーンペンになるんだろうな。ティムロビンスになる人も居るのかな。
ティムロビンスには全体的には感情移入しづらいけど、運とかタイミングとかの一瞬の運命が、私たちを彼にしたかもしれないと思うと他人事でもないよなぁ。

人生とは川の流れのように……
逆らえず…飲み込まれ…ただ海へと流れゆくものなのね……(胸クソムービー過ぎる)

全然関係ないけど、ローレンスフィッシュバーンがこういうとこで出てくると、ちょっとハンニバルっぽくて面白かったです。
狭須があこ

狭須があこ