アリスinムビチケ図鑑

ミスティック・リバーのアリスinムビチケ図鑑のレビュー・感想・評価

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)
3.9
U-NEXTで鑑賞。(2回目)

あの時自分が車に乗っていたら…。
あの時車に乗ったのが3人だったら…。

ボールを追いかけて遊んだ子供の頃。
ほんの悪ふざけのつもりで書いたコンクリートの名前…。

どんなに時が経っても、
どんなに大人になっても、
どんなに幸せな時を送っても、
あの忌まわしい過去が脳裏をよぎる。
影のように染み付いて離れようとしない。

あの時…乗っていたのが自分じゃなかったら…。


彼等はあの事件を境に運命を分けるのですが、
正義を貫く者、悪に染まる者、トラウマから逃げ出したいと願う者…。

運命は3つの道に分かれたかの様にみせて、残酷にもまた1つの大きな濁流へと飲み込まれていきます。


とても切ない話しではあるのですが、
何を信じてどう行動するか、
善とは、友情とは、考えさせられるものも多く含んだ映画です。

人は子供の頃、いや、いつのタイミングでもショッキングな出来事を体験すると、
忘れたくても心に脳裏に刻まれ、
何かの折にふと思い出してしまうものです。

それが大きければ大きいほど、巨大な影となり覆い被さり拭いきれない大きな心のシミになる事もあるんだと思います。

3人はそれぞれの想いを引きずって大人になりました。
ボタンのかけ違いから悲しい運命を辿る事になるのですが、
寄り添ってお互いに傷を埋め合うことは出来なかったのでしょうか…。

近くにいるのが辛すぎたのでしょうか…。

答えの無いやるせなさが残るストーリーでしたが、
善とは何か、友情とは愛とは何か、
眼に映るモノの奥にある真実を見よ、
そんなメッセージ性のある重厚なヒューマンミステリーの傑作だったと思います。