『私の心まで描いてしまうの?』
静かに美術館の中で絵画を鑑賞している延長にあるような映画。
あの有名な絵画のフィクションだけど、
実際にそうだったんだと思えて仕方ないほどリアル。
ポージングの指示のシーン、特に何も起こらないのにエロくて妙にドキドキした。
唇を舐めるたびに、唇の色味が変わってほんのり赤くなる感じがエロかった。
奥様と子供が鬱陶しくて鬱陶しくて…。
画家の嫁のくせして芸術センスゼロ、金切り声あげることしか能がないのに愛してほしいと願う烏滸がましさ。
二人にしか分からない「何か」を曖昧にぼかして写し続けてるから、真意は読み取りにくい作品だったけど、その曖昧さこそが芸術。映像も美しく、これは映画ではなく「絵画」だったと思う。