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小さなバイキング ビッケのsithmaroのレビュー・感想・評価

小さなバイキング ビッケ(2009年製作の映画)
3.8
元はスウェーデン人の作家ルーネル・ヨンソンの児童文学。
それを1972年に日本でアニメ化。
それが海外に輸出され、ドイツで実写版として映画化されたのが本作品。

アニメの完成度が高いとは言え、その面白さを実写版に落としこむことができない作品が多い中で、アニメの世界観や雰囲気を忠実に再現した上で楽しい作品に仕上げているという点は称賛に値する。
本来なら「アニメだからこそ許される表現、演出」すらも作品の色合いのせいか、滑稽なシーンとはならずに画面に溶け込んでいる。

日本でアニメの実写化となると、興行成績が優先されすぎてしまい、ファンの神経を逆撫でするような多くなってしまう。
しかしこの作品はアニメのファンも納得の丁寧な作品作りが好印象。

暴力的な表現も無く、終始ほのぼのとしたまま最後まで笑いながら観られるのも、児童向け作品として理想的。

日本ではこの作品の存在すらあまり知られていないが、多くの子どもたち、そして多くの「大きいお友達」にも観ていただきたい作品。
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