◼️伝説の逆ざや映画から考える「娯楽」
製作・宣伝費を含めて1億ドル超掛けながらも1割程度しか回収できなかった歴史に残る映画災害。いまだに史上最も巨額の赤字を叩き出した作品としても名高い。尚、製作会社は本作と同年公開のショーガールの興行的大失敗の末に破産している。やばいな、1995年。
さて、何故本作が大コケしてしまったのか非常に気になるところ。考察の機会を伺っていたところ我らが午後ロードがやってくれました。ありがとう、午後ロード。
ストーリーは超王道の冒険活劇。まず展開のベタベタっぷりに驚いてしまう。初めて見る作品なのに10回は見たのではと錯覚するほど。なので展開の目当たらしさは皆無に近い。だが、海賊映画の傑作パイレーツオブカリビアンと内容はそこそこ近い。明暗を分けたのはまた別の要素にありそうだ。
結論として、キャストの地味さにあるのではないかと。有名どころはジーナ・デイビスのみ。その他のキャストは失礼ながら存じ上げない方ばかり。ジョニー・デップを筆頭に、大航海時代の装いに身を包んだ眉目秀麗、容姿端麗なスターたちの姿を拝むことが出来るという点でPパイレーツ～は強い。その恩恵があればストーリーの稚拙さに目をつぶれるのだが本作には残念ながらその要素も欠けている。
何を目的にこの作品を見るのかと問われても答えが見つからないという点が大失敗に繋がったのだと私は考えるわけです。
美しいロケ地やド派手な爆破シーンを見ても大金が掛かっていることは一目瞭然。興行結果を知っているからこそ、これらのシーン一つ一つに費やした金額について思索を禁じ得ないのはどうも切ない気持ちになります笑。
映画の製作者にとっては教材のような作品なのかも知れないですね。娯楽作を作る上でのポイントについて学べる気がします。
パンピーは素直にパイレーツオブカリビアンを見よう！
