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ぼくの伯父さんの休暇の白のレビュー・感想・評価

ぼくの伯父さんの休暇(1952年製作の映画)
4.0
製作年1952は対仏アルジェリア戦線が激化した年でもある。
ユロ伯父さんは一種の騒音として映画に登場し、ブルジョアジー社会を批判する。映画が同時録音でないのは、沈黙(ブルジョアジーの象徴:彼らは静寂を好んだ)を演出するため。ユロ伯父さんはその沈黙を看破し、動揺させる。予期せぬ未来が喜劇となってやってくる。
ラジオから流れる大統領演説などそっちのけで、ユロ伯父さんが大音量で音楽を流し、舞踏会でロマンスを花咲かせるのは劇中で最大のスペクタクル。その行為が次世代=子供に受け継がれたのも面白い。高級なコメディ。
バカンスものは"起"と"結"がちゃんとあるから良い。
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