記念すべきユロ伯父さん一作目。
舞台はどこを切り取っても絵葉書になりそうなフランスの美しい海辺の街。
そこへバカンスにやってきたユロ伯父さん。彼のいるところにはいつも珍事発生。
エスプリの効いた笑いが散りばめられた短いエピソードが丁寧に重ねられていく。
ほぼ台詞のないユロ伯父さんだけど、周りの音がとってもおしゃべり。
ドアの音、エンジンの音、波の音…普段無意識の中にある音を感じると五感が刺激されて、頬を撫でる海風を感じ潮の香りまでしてきそう。
あのパラソルは赤で、あっちは青かなと視覚まで勝手にモノクロの世界を彩り始める。ひゃー楽しい。
タチの完璧主義さがわかる波にさらわれるバケツシーンに感心しながら、ボートジョーズ事件と花火爆発事件には大笑い。
でも基本ほのぼ〜のしてるので、こちらも力を抜いてのんびり楽しめる。心地よい時間だなぁ…
夏の暑い日にバカンスさながら涼しい劇場で観れたしあわせったら♡
良い夏の締めになりました。
【ジャック・タチ映画祭】にて