なやら

ボウイ&キーチのなやらのレビュー・感想・評価

ボウイ&キーチ(1974年製作の映画)
4.0
寡黙なスティーブブシェミのようなボウイと、老けた少女のような面と声でいつもコーラを飲んでいるキーチ。『夜の人々』のいかにも健全そうだった二人とは違い、こっちはフリークカップル感のあるボウイ&キーチだった。
湿っぽく柔らかい光の感じが終始印象的。というのも、『夜の人々』に比べ夜のシーンがだいぶ少ない。ほぼ昼だし、ボウイとキーチが接近する契機となる介護シーン、あっちでは真夜中だったと思うが、こっちは早朝。朝の光の中で小鳥がさえずってた。きれい。
ラスト前、ボウイが強盗仲間を見限るシーンが沁みた。『夜の人々』の同シーンはホラーのようになっていたが、こちらはボウイのやり場のない絶望を伝える哀しいシーンになってる。
あとは何と言っても締め!『わが心のジェームズディーン』然り、クレジット出しで泣かせてくるなアルトマンは。
なやら

なやら