和桜

ハーモニーベイの夜明けの和桜のレビュー・感想・評価

ハーモニーベイの夜明け(1999年製作の映画)
3.9
野生のハンニバル。
ではないのだが、アンソニー・ホプキンス、刑務所、知的な犯罪者、犬を手懐けられる、etc.
どこかハンニバルを思わせる設定がありますが、関連はありません。

二年間ルワンダの密林で行方不明になっていた人類学者イーサンは、その密林で二人の人間を殺害したとしてアメリカへ強制送還される。
彼は二年間ゴリラと行動を共にしていたらしく、それに興味を持ったのが出世欲の強い精神科医テオ。
この二年間の間に彼に何がおこったのか?
殺人の動機とはなんなのか?
刑務所内での二人の会話や他の囚人看守たちのやり取りの中で、二年間の出来事が徐々に明らかになっていく。というお話。

ホプキンスの威圧感溢れる演技から、自分は彼らと同化したわけでなく文明以前の姿に戻っただけだと言い放ち、そんな人間を受け入れた彼らへの畏敬の念が伝わってきて良かった(ゴリラと書くと自分の文章力では笑けてしまうから彼らとする)。

「世界は全生物のもの、人間は神ではない。」
動物が好きで他の動植物との共存や、人の支配欲や独占欲を戒めるメッセージが詰まった作品が好きなので評価が少し高め。
学生時代、DVDを買うよりも借りることを優先していた自分が自ら買った一枚でもあります。

以上の個人的な興味関心やアンソニー・ホプキンス愛から好きな映画ですが、世間一般の評価は両極端に別れるようなので注意が必要。
ホプキンスの演技が素晴らしすぎるので、ホプキンス好きは絶対見た方が良いと思います。
ちなみに、あのかわいいゴリラはロボットらしいですよ!すごい!
和桜

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