くろいひと

逃亡者のくろいひとのレビュー・感想・評価

逃亡者(1947年製作の映画)
3.1
ジョン・フォードとしては異色作か。

メキシコにおいて、カトリック弾圧を逃れて国外へ脱出しようとする司祭をヘンリー・フォンダが演じる。

映画としてののりにくさは、ストーリーとして一本筋が通っていないこともあるが、なによりも司祭の立ち位置が定まらないことによる。
強い意志を持ったかと思えば状況に流され、逃げたかと思えば覚悟を持って舞い戻る。
しかしその揺れ動く司祭の内面こそがこの映画の魅力であり、そういう意味では弱い人間をきわめてリアルにえがいた作品。
くろいひと

くろいひと