あかの

マリー・アントワネットのあかののレビュー・感想・評価

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)
4.0
大好きな作品を久々に鑑賞。
ソフィア・コッポラの撮るキルスティン・ダンストは何故こうも魅力的なのか。
ゴテゴテしく飾られたフランスの格式に対して、どこまでも天真爛漫なマリーの愛らしさが際立つ。
マリー・アントワネットと言うと、愚かな浪費家の印象が強いが、これだけ情報へのアクセスが容易な現代ですら、持つ者が持たざる者の苦しみを実感をすることは難しく、当時の王侯貴族ともなれば尚更であり、そんな中で、衆人環視、好奇の目に晒されていたことを思うと、必然同情も共感も湧く。
マリーを囲む、可愛らしいスイーツの数々、綺羅びやかなアクセサリーにドレスにパンプス、映し出される画は始終華やかで目にも楽しい。ワードローブの中に一瞬コンバースのスニーカーが映り込む遊び心も嫌いじゃない。
敢えて最期までは描かずに、斜陽の始まりで締めたラストも、余韻が残って好き。
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