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マリー・アントワネットのcomaのレビュー・感想・評価

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)
4.0
雰囲気を楽しむ映画。この世界観が私は好きでした。キルスティンダンストのキャスティングは個人的に文句なし。
音楽もわりかし好き。
I want candyに乗せて、ケーキ、ドレス、靴(どれもパステルカラー)が現れるシーンとか、たまらなく好き。
ラデュレの作り出す美しいお菓子が夢のよう。バラの花びらに水滴の垂れた、ラズベリーのケーキ、イスパハンを実際に食べてみたら。あぁまさしく少女時代のマリーアントワネットの味だと感激しました。ライチの風味がひたすらに甘く残る。
最高の贅沢と注目を集めて、最高に憎まれて死んでいくマリー。ずっと少女のよう。それでも地獄のような現実と向き合わなければならない瞬間が来る。その時に見せるバルコニーでの毅然とした表情は王妃そのもの。たいした女だ、と最後の最後で思わせて、美しい宮殿の画でラスト。
あと、地味に子供ができない(出来るに至らない)って女にとって地獄の苦しみだよな。周りからのプレッシャー半端ないし。浪費の原因なんてそのストレスだけで説明がつくんだよ。妊活は戦いである。甘いだけじゃない映画。
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