[シャーリイ・ジャクスンなんかこわくない？！] 80点
ジョゼフィン・デッカー『Shirley』の完全なる元ネタ。そう考えるとサンディ・デニスとオデッサ・ヤングってちょっと似てる気もする。しかし、オデッサ・ヤングはもう一人の主人公であり連帯者だったが、本作品におけるサンディ・デニスは粗野で蓮っ葉な女性として脇に追いやられていて、その笑い方も下品そのもの。あの笑い方、真似できん。そして、エリザベス・テイラーの役目はエリザベス・モスだったが、後者は現代のパラノイア女優の代表格なので言うことなし。どちらのカップルにも子供がいないが、子供を巡って騒動が起こるのも同じ。こんな感じで、アニメ見て原作漫画読んでる"にわかファン"みたいな目線で原典を楽しんでしまった。しっかし、観れば観るほどに『Shirley』が作り込まれていたことが分かるな…
画面に映る人間を分けることで、流動的に敵味方が分かれる言い争いのチーム分けと対戦相手を的確に提示しており、編集のテンポも良いので非常に見やすい作品になっているのが良い。一番面白いのはエリザベス・テイラーとリチャード・バートンがリアルの夫婦ってとこだけど。
