キッチー

バージニア・ウルフなんかこわくないのキッチーのレビュー・感想・評価

3.6
エリザベス・テイラーの映画は『ジャイアンツ』しか観ていないのに、2作品目にこの映画のチョイスをして、ちょっと後悔。インパクトのある作品でしたが、それだけに彼女の他の作品の演技との落差が楽しめる映画だったのではないでしょうか。ちなみに彼女はこの作品で2度目のアカデミー主演女優賞を受賞しています。

額にシワを寄せて悪態をつくシーンとか、終始酔っ払って絡んでいくシーンとか、それが延々と続いていくので、観ている方もちょっとしんどい映画でしたが...
アメリカ映画で初めて「Fuck」っていう台詞を言った映画らしいですね(笑)

物語は、
深夜に学長の娘夫婦のもとを訪れる若い新任准教授と妻。中年の先輩夫婦の夫婦喧嘩に巻き込まれる二人が気の毒ですが、徐々に二人も本性を現していく...そしてある一線を超えた時、起こる悲劇...
夫婦間の約束ごととか、この年代の微妙な問題とかも浮き彫りになっていき...といったお話。

この映画、少し前に観た映画『ハロルドとリリアン』のハロルド・ミッチェルソンが絵コンテを描いた作品らしく、映像だけ観ていると、構図とか、俳優の表情とか、なかなか印象的な場面も多かったです。

でも、さすがに、長時間の言い争いは疲れますね。体調の良い時に鑑賞した方がいい映画のように思いました。
キッチー

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